樹脂温度計測システム
導入メリット
成形条件の最適化・再現性の向上
一般的な熱電対は、応答速度が数秒程度であるため、金型内を流動する樹脂のピーク温度を正確に計測することは困難です。一方、弊社の樹脂温度センサは、光ファイバ赤外線方式により金型内で刻々と変化する樹脂温度にも追従して計測できる高速な応答性を有しています。樹脂や金型ごとの適切な温度管理が可能となり、成形条件の最適化や再現性の向上が図れます。
正確な樹脂温度管理
熱電対などの接触式センサの場合、樹脂の収縮によってセンサ先端と樹脂との間に隙間ができ、正確な計測が困難です。一方、弊社の樹脂温度センサは、センサ先端が樹脂に接していなくても樹脂が放射する赤外線を計測するため、常に正確な温度計測が可能です。これにより、樹脂の流入から保圧、冷却、型開きに至るまで、各成形工程において正確に温度を管理することができます。
特徴
樹脂温度センサで計測した金型内の樹脂温度を市販の計測機器やデータロガーなどを用いて波形としてリアルタイムに表示することが可能です。弊社の樹脂温度センサは、光ファイバ赤外線方式を採用しているため、8msの高速応答性を実現し、金型内で刻々と変化する樹脂温度にも追従できます。これにより、保圧、冷却、ノズル温度、金型温度、成形品の取出し温度、さらには成形サイクルなど、各種条件の最適化に大きな効果を発揮します。
また、樹脂温度センサを射出成形監視システム「MVS08」と接続することで、樹脂温度に加え、樹脂圧力、金型温度、型開きも同時に計測することが可能です。
樹脂温度の計測波形
計測原理
樹脂温度センサには光ファイバが内蔵されており、金型に組み込むことでキャビティ内を流動する樹脂から放射される赤外線を光ファイバを通じて中継アンプまで導きます。中継アンプで赤外線を電気信号に変換した後、計測アンプで演算処理を行い、最終的に温度信号として出力します。
計測アンプとセンサの種類
樹脂温度計測アンプ EPT-001
- 1台で4チャンネル同時計測が可能
- 100℃あたり1Vの電圧が出力され、汎用測定器や制御機器と組み合わせて使用が可能
- 高速充填に対応する1msecのサンプリング速度
- 独自開発したセンサ感度調整システムにより、面倒な校正作業が不要
樹脂温度センサ エジェクタピン形 EPSSZLシリーズ
- 光ファイバを使用した赤外線検出式
- 高応答性:8ms(63.2%応答時)
- 60℃~430℃の樹脂温度が計測可能
- エジェクタピン形状で金型への組込みが容易(※1)
- 最小先端径Φ1.7mmで小形の成形品にも対応
※1 ツバカット等の廻り止め加工はできません。
樹脂温度センサ フラッシュマウント形 EPSSZTシリーズ
- 光ファイバを使用した赤外線検出式
- 高応答性:8ms(63.2%応答時)
- 60℃~390℃の樹脂温度が計測可能
- 自由度の高いセンサ取付位置を実現したフラッシュマウント形状
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